どの指からか漏れるマヨネーズの匂いを探っていたはずが、いつの間にか鼻頭を撫でる快感にとりつかれていた。
運転中「刀、剣、切手」と書かれた看板が目に刺さった。もし切手ではなくそれが「お好み焼き」だったなら、おれは迷わずその店に飛び込んだだろう。
トイレで隣の使用者が何度も何度もトイレットペーパーを巻き取っていて、そのカラカラ鳴る音に何も出なくなるほどのストレスを受けた。
とろけるような眠りに誘われて、ハッと気がつくと、窓辺にハニーパイが置かれていた、といったこともなくただ時間だけが失われていた。
食事中思いだしたように携帯電話を取り出し、いくらか形の崩れたちゃんぽんをカメラにおさめる男を見た。彼は、ちゃんぽんが残りわずかになると再び携帯電話を取り出し撮った画像を見、残りのスープをぐっと飲み干した。



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